体質的に私の場合、いきなり風邪なんかをひくことが多い。だからいつも困るのだ。
最悪だ。なんで旅行中なのに風邪なんかひいてしまうんだろう。
少し自己嫌悪になりながらも段々と痛感してくる身体の怠さ。
今回は結構手強いかもしれない。
「とりあえず安静にしときなよ?っていうか莉茉、明日帰れるの?」
「うーん。結構やばいかも。なんなら朱里だけでも帰ってね?仕事は休めないしね」
「本当は介護したいところなんだけどね…。同じ部署の二人が欠けるとなると流石にまずいからね……」
「ほら、バス出てるから私一人でも帰れるよ!」
「……そうだけど。あ、ちょっとの間携帯借りてもいい?」
「え?いいけど、、何するの?」
「ちょっとね」
そう言って朱里は私の携帯を持ってどこかに出かけていった。
朱里のことだからへんなことはしないと思うけど。
せっかく来んだし温泉に入りたいなと思ったけれど、風邪をほかのお客さんに移すわけにはいかないな、と諦めていると。
ふと、この部屋にも温泉がついていることを思い出したので、入ることにした。
部屋に付いている温泉を見に行けば、それは露天風呂で。
もう夜も遅いうえに、この周辺は大きな街がないからか、夜空に浮かぶ星がとても綺麗に、儚く見えた。


