「もしもし、沙也加?」


「あっ、莉茉?どうしたの?」


「ちょっと、ね……」


「もしかして渚のこと……?」


「うん……」


そうして私たちは話始めた。


でも、赤ちゃんが夜泣きをするらしく、長時間話をすることはできなくて。


電話中に何度か沙也加が子どもの様子を見に行っていた。


だからゆっくり話はできなくて。


沙也加からまた近々ゆっくり話そうと言われて、予定を確認していると再来週の金曜日に私の会社の創立記念日でたまたま平日の休みがあった。


沙也加にそれを伝えると、私も平日の方がいいと言ってくれたので、その日に沙也加の家に行くことになった。


今、沙也加は専業主婦で、会社からは産休をもらっていて。


さっききいたことで、沙也加の子供はもう少しで1歳になるらしい。


結婚ということすら、今までまともに考えていなかった私にとっては雲の上の話だ。


だからこそ、沙也加と話していると自分は何も進めていないようで、少し気が重くなった。


それでも沙也加と話せたことで、安心できて。


私はようやく眠りにつくことができた。