お面妖狐





「そうなのか?…でもなぁ。
一馬ってやつは、前から長州にいたんだぞ?信用できねぇ」


「そっかぁ…。
殺すの?」





一馬を殺したら私は殺したやつを斬る。

兄様もそのつもりみたいだし。





「…いいや、今回は許してやる」


「よかった。殺すって言ったらトシくんを殺すところだったよ。
なら、これからも白夜の事お願いね。
じゃ。

一馬、きちんと前の記憶に戻しておくように。
この事件が終わったらね」 ボソッ


「わかりました」





やっぱり、私はここに置いてくんだ…。

兄様はもうどこかに行ってしまった。






『はぁぁぁぁ…』


「ははっ。白夜様。美夜様もなにかあるんですよ」


『わかってるけど…』


「この事件が終わったらここに遊びに行きます」


『本当に??
ありがとう』





一馬が遊びに来てくれるなら、少しはいてもいいかな。





「俺の許可なしで…」





あ。まだいたんだ、土方。