お面妖狐





その神から認められた唯一の理由の姿は。




ブワッっ




いつもよりも強い風が私と兄様と一馬からふきでて、青色の狐火で全身が包まれる。


その狐火が凄い音をたてて大きくなると、 ボワッと消え姿が変わった。



その姿は、妖狐よりも倍に大きくなった狐。
毛は白く、つり目の先には赤い模様。



首には金色の勾玉がぶら下がっていて、
その中には大切な刀。






「ククッ。食いちぎってあげるよ。
かかってきな」






視界が広くなり、羅刹も小さくなり、戦いやすくなった。





「母上と父上はどこだ」


【ヒッ…!!!
お前を閉じ込めていた場所のどこかだ】





あの場所?





「白夜、行ける?」


『うん。行けるよ』


「白夜様。お気をつけて」


『うん、
二人もね』