「みなさん、気づいてませんね」
『気づいてくれたのは総司だけってことだね。
気づかないのもわかるよ?
好評されたのはたったの一回だけ。
それも、100年前なんだから』
総司は親がなくなる直前に教えてもらったらしいけど。
「迅雷って不思議な名字だな!」
『そりゃあ、そうですよ。神ですから』
「「「「「「…はっ…??」」」」」」
『だから、神ですから』
固まってないのは総司と一馬と私だけ。
この人達は固まるのが好きなのかな?
『神に認められた。
神と力の差がない上級の上級妖狐です。
100年前では、みんながみんな私達の事を神と言っていました。
普通の妖狐じゃできないこともできたからです。
例えば、、えっと…。植物を一瞬で咲かせるとか、木の実を実らせるとか、そういうことができちゃうんです。
これはまだ小さい力ですけど』
大きい力はこの刀。
この刀には、妖怪を斬れるよう、私の父様の力がこもっている。
だから、この刀で妖怪が殺せる。
いつか、私もできるようになるんだ。
「す、すげぇ」
「目の前に神様!!!」
「願い叶えてくれぇ!!」
「素晴らしいな」
「神って本当にいるんだな、トシ!」
「そうだな」