わたし、式場予約しました!

「だって、和歩しか知らないから、私は綺麗だもんっ」

 スマホは鳴り続けている。

 一真が間近に見つめ、問うてきた。

「……和歩と何処までやったんだ?」

「なにか訊き方が嫌なんですけど……。

 先輩と今した以上のことはしていません」

「本当か?」

「本当ですよ。
 兄妹ですから」

「兄妹はキスなんかしないぞっ。
 妹とそんなことするとか考えただけで、反吐が出るっ。

 母親とするのと変わらないじゃないかっ」

 どんな罰ゲームだ! と一真はわめいた。

「海外だったら普通ですけどね」

「此処は日本だっ。
 そして、俺は日本から出たくもない人間だっ」

「なんでですか」

「時差があって、気候も合わない海外に行くより、温泉にでもつかった方がいい。
 飛行機も好きじゃない」

 子どもの頃、最初に乗った飛行機が悪かったのかもしれないが、印象が悪い、と言い出す。

「そうですか。
 私、海外挙式もいいかなって思ってたのに」

「お前、うちの式場、予約しただろーがっ」