わたし、式場予約しました!

 一真は一口呑んで言う。

「お前が和歩を兄だと主張するなら、俺でいいはずだ」

「なんでですか」

「お前は和歩の次には、俺のことが好きなんじゃないかと思うからだ」

 どきりとする。

 好き、という感情かはわからないが、一緒に居て、誰より楽で落ち着くのは確かだ。

 卒業してから、あれだけブランクがあったのに、それは今も変わらない。

 そのことに少し驚いている自分も居た。

「俺で駄目なら、誰でも駄目だろ」

 まあ、呑め、とまだそんなに減っていないグラスに注いでくれる。

「お前が和歩とは、今のままで居たいと思うのなら、諦めろ。
 俺しか居ない」

 瑠可は頬杖をつき、ぼんやりとキッチンを見る。

 本当に使っているのか疑いたくなるくらい、手入れの行き届いた、飾りもののようなキッチンだ。

 バーにあるようなお洒落なライトを見ながら、瑠可は呟いた。

「今のままで居たいと思っても、居なくなっちゃいますけどね、おにいちゃん」

「まあ、呑め」
と言われるより早く、軽くワインを開けた。

「……この間も思ったが、お前、意外と強いな」