「わかってますよ、もう~っ。
っていうか、先輩。
その言動で、お客さんに文句言われませんか?」
「なにを言う。
俺は他人には慇懃無礼なほど丁寧だ」
いや、慇懃無礼なのも、無礼じゃないですかね、と思いながら聞いていた。
「評判もいい」
と頷く一真に、自分で言うな、と思っていると、横を通ったその早田副支配人が、
「そうだっけ?」
と呟いていた。
「ええっ。
違いますかね!? 早田さんっ」
と一真が振り返り叫ぶ。
上司に褒め言葉を強要するな。
だが、結構仲いいらしく、怒るでもなく、早田は笑っていた。
そういえば、こういう人だった。
陸上部で、最初はキャプテンと揉めていたが、キャプテンが卒業する頃には、後はお前に任せるとまで言われていた。
言うことは無礼だが、裏がなく、陽気なので、するっと人の内に入っていくというか。
うちのおにいちゃんとは大違いだ、と思いながら、久しぶりにあった一真を眺める。
兄の和歩と二人、二大イケメンと言われていたが。
和歩はちょっと近寄りがたい雰囲気があるので、一真の方がモテていたようだった。
っていうか、先輩。
その言動で、お客さんに文句言われませんか?」
「なにを言う。
俺は他人には慇懃無礼なほど丁寧だ」
いや、慇懃無礼なのも、無礼じゃないですかね、と思いながら聞いていた。
「評判もいい」
と頷く一真に、自分で言うな、と思っていると、横を通ったその早田副支配人が、
「そうだっけ?」
と呟いていた。
「ええっ。
違いますかね!? 早田さんっ」
と一真が振り返り叫ぶ。
上司に褒め言葉を強要するな。
だが、結構仲いいらしく、怒るでもなく、早田は笑っていた。
そういえば、こういう人だった。
陸上部で、最初はキャプテンと揉めていたが、キャプテンが卒業する頃には、後はお前に任せるとまで言われていた。
言うことは無礼だが、裏がなく、陽気なので、するっと人の内に入っていくというか。
うちのおにいちゃんとは大違いだ、と思いながら、久しぶりにあった一真を眺める。
兄の和歩と二人、二大イケメンと言われていたが。
和歩はちょっと近寄りがたい雰囲気があるので、一真の方がモテていたようだった。



