わたし、式場予約しました!

 和歩は、
「ちゃんと取れよ」
と言い、扉を閉めた。

 この莫迦兄が~っ!

 いたた、と足を押さえながら、本を拾った。

 かなり古いミステリーの本だった。

 和歩が自分に薦めてくれる本に、まずハズレはない。

 しかも、今まで瑠可がなにを読んできたのか、知っているかのように、読んだ本と被ったことはない。

 っていうか、面白かった、っていうことは、和歩はもう読んだ本なんだな、と気がついた。

 わざわざ借りてきてくれたのか。

 瑠可は、
「ありがとう」
と言いながらも、足を引きずり、部屋へと戻った。