わたし、式場予約しました!

「この間、里さんの店に行った」
と言うと、和歩は、

「お前、いつも行ってるだろう」
と言う。

 和歩の背から顔を離して、
「なんで知ってるの?
 和歩も行ってるの?」
と問うと、和歩は振り向き、おにいちゃんだろ、と訂正したあとで、

「いや、そんなには行ってない」
と言う。

「ごめん。
 おにいちゃんが結婚するって言っちゃったんだけど」
と言うと、いや、別にいい、と言う。

「……瑠可」

「なに?」

 和歩は迷うように顔を見たあとで、

「二ヶ月待て」
と言った。

 和歩は瑠可の手を引きはがし、部屋へと入って行こうとして、いきなり、本を投げてきた。

「これ、面白かった」

「足に落ちたんだけど!?」

 しかも、ハードカバーだっ。

 斜めに突き刺さったぞっ。