わたし、式場予約しました!

「……知ってたんですか」

「俺の情報網を舐めるなよ」
と言われたが、いや、結構みんな知ってるし、と思う。

 それだけ、和歩の結婚話にみんな驚いた、ということだろう。

「ともかく、もうこれで気が済んだろう。

 何人紹介しても、お前は、誰もオッケーしない。
 式場もキャンセルしろ」
と言い出す。

「会ってみなけりゃわからないじゃないですか」

 ちょっと負けん気を出して言い返してみたが、いいや、と一真は突っぱねる。

「お前は誰とも付き合わないね」

 その根拠のありそうな言い切りが怖い、と思っていると、

「高校のときも誰とも付き合わなかっただろう」
と言い出した。

「誰とも付き合わなかったって。

 いや、そりゃ、誰もなにも言ってこなかったからですよ」

「当たり前だろ。
 いつも和歩が側にひっついてて、誰が声をかけてくるんだ。

 あんな兄貴と比べられるのかと思うと、嫌だろ、誰だって」