その後、瑠可は近くのショットバーに連れて行かれたのだが、連れてきておいて、一真は、
「お前とこんなところに来るのは妙だな」
と言い出す。
「なんでですか」
「そもそも、お前が酒を呑むこと自体がおかしい」
とグラスを見つめたまま言う。
「いや、なんでですか」
と瑠可は繰り返し訊いてみた。
「俺の頭の中のお前は、酒など呑まないはずなんだが」
「それ、高校生だったからですよね」
この人の中では自分は子どものときのまま、止まってるんだな、と瑠可は思った。
「それはともかく、お前、残酷なことするなよ」
二杯目を呑みながら、一真は急にそんなことを言い出した。
「岡田は結構、お前が気に入ったようだったぞ。
最初から誰とも付き合う気がないのなら、訳のわからん条件出して、会ってみたりするなよ」
「……付き合う気がないことないですよ。
結婚する気はあるんですから」
「結婚する気はあっても、付き合う気はないだろう。
和歩と一緒だ」
と言われる。



