わたし、式場予約しました!

 先輩もあの頃はまだ、今みたいに、ガンガン押していく感じじゃなかったからだろうか。

 それとも、しなければいけない気がする結婚というものと、特に義務の生じない恋愛では違うからだろうか。

 なんだか和歩は、まるで就職するように、結婚しようとしている気がするのだが。

「だって、見たことないのよ、その花嫁さん」
と瑠可は不機嫌の理由を説明する。

「式の日取りは決まってるけど、海外かどうかもまだわからないから。
 式場も決まってないし」

 そういう意味では、勝った、と思っていた。

 私は日取りも式場も決まっている。

 決まっていないのは、相手だけだ。

 ……ま、一番の難関な気はするが。

「ま、結婚式の写真くらい見せてよねー」
と片付け物をしながら、里が言う。

「手伝おうか」
と言うと、いいわよ、食べなさいよ、と言う。

 里のご飯はいつものように美味しかった。

「この白ご飯がいいのよね。
 さっきのお客さんも言ってたよ」

「……あんた、他のものも褒めなさいよ。
 それは電気釜が炊いたのよ」