「そう。
和歩が結婚するの。
もうそんな歳になったのね。
まあ、私を結婚式に呼んだりはしないだろうから、関係ないけどね」
と里は投げやりに言い出す。
「そりゃ、そうでしょ」
とようやくありつけたご飯を前に、瑠可は言った。
昔、なんだかんだあって。
里は今、妹夫婦に顔向けできない状態にある。
「ああでも、海外挙式かもって聞いたから、私も行かないかも」
「あら、ついでに行ったらいいじゃないですか」
と真子が笑う。
「私がついて行きたいくらいだわ」
と。
「この子はねえ、飛行機が駄目なのよ。
和歩も苦手だった気がしたんだけどね」
「でも、海外になるかもよ。
なにも考えてないのよ。
おにいちゃんは、こういうことに関しては、流されるままよ。
そういう人でしょ」
「まあ、ご機嫌斜め」
と真子が言う。
そういえば、どうして、和歩は、麻美先輩には流されなかったのかな、とふと思った。



