先輩の車はいい匂いがする。 なんで、和歩はこの人と付き合わなかったのかな、と麻美と接するたびに思っていた。 目を閉じ、窓ガラスに頭をぶつける。 麻美先輩がお姉さんになるのなら、なんだか喜べる気がするのに。 「こら、寝ないっ! まだ昼からも仕事あるよっ」 部活で叱責されている後輩のように、瑠可は、はいっ、と飛び起きた。