わたし、式場予約しました!

 そう言えば、満足? と言うと、

「……瑠可」
と咎めるように和歩が言う。

 茶化すな、と言うのだろう。

「嘘よ。
 今日、やっぱり、和歩が好きだと思ってしまったからよ。

 貴方を吹っ切ろうと思って、誰かと結婚しようと思ったの。

 だから、私は、やっぱり、佐野先輩と結婚する。

 和歩の結婚を祝福するために」

 瑠可と、肩に手を置かれ、思わず払っていた。

 和歩が唇を噛み締める。

「先輩が言ってた。

 お前たちは道を踏み間違えた。
 もう戻れないって」

 和歩はそこで黙り込んでしまった。

 こんなとき、一真なら、凄い勢いで詭弁を並べ立ててくるだろうに。

『和歩は優しすぎて、迷いが多いから使えない』
と一真は言っていた。

 友人に対してそれはどうだと思ったが。

 だが、確かにそんな気はする。

 優しすぎる人は、周りのことを考えすぎて、身動きがとれなくなってしまうから。

「おにいちゃん」

 そう呼びかけると、和歩がびくりとする。