喉乾いた、と瑠可が目を開けると、誰かがベッドの横に座っていた。
昔から使っている勉強机の椅子を持ってきて、それに座っているようだった。
「なにか飲むか」
そう一真は訊いてきた。
なぜ、此処に、と思いながらも、
「冷たいお茶が飲みたいです」
と言うと、
「そう来たか」
と言う。
そう来たかってなんだ……。
一真はおもむろに立ち上がり、
「すみません。
お茶だそうですー」
と下に向かって叫んだ。
「あらー、炭酸だと思ったのに、すっきりするから。
炭酸なら、すぐにあるのにー」
という母の声が返ってくる。
「た……炭酸でいい」
「炭酸でいいそうですー」
うちの親の下僕ですか、貴方は、と思った。
一真は階段の途中まで、取りに行ってくれた。
戻ってくるなり、
「口移しで飲ませてやろうか」
と笑う。



