わたし、式場予約しました!

 本当に上品な人だな、と思って、その顔をぼんやり眺めた。

 今までの人生、どうやって生きてきたら、こんな風になるんだろうな。

「ところで、瑠可さんは、どうして、外からお店を眺めてらしたんですか?

 まさか、そんな細いのにダイエット?」

「細くはないです。

 でも、外から見てたのは、ダイエットじゃなくて、私、一人でお店に入るのが嫌だからです」

「あら、そうなんですか?
 私は平気なんですよ。

 瑠可さん、一緒に入ります?」

「えっ」

「瑠可さんがお嫌でなければ」
と言う。

「全然お嫌でないです」
と言うと、綾子は笑った。

 一緒にお店に入り、二人で、満足するほど、甘いものを食べた。

 しばらくお喋りを楽しんだあと、ふいに、綾子は表情を変えて言った。

「瑠可さん。
 私、瑠可さんと出会えてよかった。

 出来るなら、瑠可さんとお友達になりたかったです」

「なれないんですか?」

 ああ、おねえさんになるから? と思ったとき、

「ごめんなさい、瑠可さん」
と綾子は言った。