わたし、式場予約しました!

 行きかけて振り向き、

「瑠可っ」
と呼びかけると、はいっ、と瑠可はタオルを掴んだまま、畏る。

「ちゃんとしなさいっ」

「はいっ」
と瑠可は答えたが、言った自分も、なにをちゃんとして欲しいのかよくわからなかったし。

 答えた瑠可にもわかってはいなかったと思う。

 それでも、適当に返事をしてしまうのが、瑠可だな、と思った。

 いつもはそんなところに救われるのだが、今日はやっぱり……

「……ムカつくな」

 ひとり階段を上りながら、和歩は、そう呟いた。