わたし、式場予約しました!

「い、今、居ません」

 じゃあ、大丈夫だ、出て来い、と言う。

 普通、そういうときは、父親は居るのかじゃないのか、と思ったとき、一真が、

「ご両親は居るのか」
と訊いてきた。

「そりゃ……」

 答えかけて、しまった、居ない、と気づく。

 町内会の寄り合いのあと、何処かのスナックにみんなで行くとか行って、二人でいそいそと出かけて行った。

「い、居ますっ」
「居ないんだな」

 もうやだな~、この人~、と思っていると、
「じゃあ、戸を開けろ」
と言う。

 オオカミが来たよ。

 足を白くも塗っていない、声も変えていないオオカミが正々堂々とやって来たよ。

「開けませんっ」

「高校生か、お前はっ」
とまた一真が言ったので、

「なんでそんなに高校生にこだわるんですかっ」
と言うと、

「高校の頃、この家の周りをウロウロしてたことがあるからだっ」
と言ってくる。