わたし、式場予約しました!

 八月十五日。

 お盆じゃん。

 だから空いてるのか?

「先輩って誰?」
と眞紘が興味津々と言った感じで、身を乗り出し、スマホを見た。

「あっ、佐野先輩じゃんっ。
 なに瑠可、まだ付き合ってたのっ?」

「い、いや、まだ付き合うもなにも、一度も付き合ったことないんだけど」
と言うと、またまたーっ、と肩を凄い勢いで叩かれる。

「明らかに付き合ってる感じだったですよね、高校の頃」

 眞紘が和歩に同意を求めた。

「そうだね」
と淡々とした口調で、和歩は言う。

 いや、待て、こら、と思った。

 そのような事実はひとつもない。

「ところで、八月十五日になにがあるの?」

 不気味な微笑みを浮かべ、眞紘が訊いてくる。

「な、なにもないよ……」
と言う声が裏返ってしまっていた。

「いや、ちょっと。
 これは吐かせないと。

 じゃあ、失礼しまーすっ」

 眞紘に腕を掴まれ、瑠可は引きずっていかれた。