夏を知らせるセミの鳴き声。
今、絆が試される試合が始まる。
球技大会
種目は
バレーボール
バスケットボール
バドミントン
自由参加のキックベース
私が選んだのは
「バスケできないのになんで参加しようとおもったんだろーね。」
先生に言われなかったらバスケなんてやってねぇーよ。
「言われたらやるから補欠の1番目ね。この子は運動できそうだから2番目。この子は最後ね。あと、疲れたら交替するから準備しててね。」
は?
補欠って選手が、怪我とかしたら交替するもんじゃないの?
しかも、補欠に順番ってつけるもんなの?
こいつら人間なの?
そんなこと思ってた。
だけど、
「バスケとバレーとキックベース、負けちゃったね。あとは、バドだけだね。」
「やったぁ!勝った!次はどのクラスと戦うの?」
バドは強かった…
のに…
「各コートで行っている試合を中断しろ!」
「何があったんだろうね。」
「なんで失格なの…。」
「バドの頑張った子がかわいそう。」
「なんで失格になったんだろう。」
「悔しいよぉ。」
「腹立つ」
ドンッ
いろんな人がいた。
泣いてる人
励ましてる子
壁にあたってる人
生徒会に抗議してる人
先生と話し合ってる人
あぁ。
あんなこと言われたけど
ちゃんと人間なんだ
泣けるんだ
泣けない私の方が
人間じゃないのかも
「俺が失格にしたんだ。失格になったこと少し反省しろ。」
失格になった理由もはっきりしないのに
何を反省するんだよ
意味わかんない
「教室戻れ。」
戻ったあともクラスの人逹の怒りはおさまらなかった。
だけど、
失格に対して怒ってる訳じゃない
先生がいったさっきの言葉に対して怒ってるんだ。
でも
3時間たって帰るときには
みんな笑ってた。
このクラスはあとに引きずらない人たちなんだ
先の事を考える前向きな人たちなんだ
見直すことが少しできた気がした球技大会だった