アギは両腕を組み微かに首を傾け、ひび割れた壁に寄り掛かり、シェイスを見詰めている。 なにを云いたいのか、なにを伝えたいのかも見失って、シェイスは途方に暮れ始めてしまった。 明るい白っぽい朝の日差し。 市場のざわめき。 ――でも胸のなかは、こんなに冷たくて寒い。