「中端くん、お待たせ!」




紡を家まで送っているから。




2人で帰るようになったのは…




なにがきっかけなんだっけ…?





思い出そうとするとやってくる、あの痛み。



「いっ…」




突然頭を抱えてしゃがみ込む僕を見て、紡が大丈夫?!と声を掛けてくる。




「うん、ごめん紡。ありがとう」





僕がそう告げると少し悲しそうな顔をして




「こっちこそごめんね…」




紡はそう呟いた。