「わ、私が騙されてたんだねっ…!ごめんね、中端くん!嫌だったよね…」




着替えをしに行くのか、踵を返して教室を出ようとする彼女。





「待って紡…!」




反射的に紡の腕をつかむ。





振り向いた紡の頬は赤く染まっていて、僕もつられて赤くなる。





「紡がいいなら…僕は…紡と一緒に練習したい」




そして素直に自分の気持ちを告げた。





おとずれる静寂。




うつむく紡。





「つ、紡…?」





恐る恐る名前を呼ぶと





「しも…」






「え?」






「私も…中端くんと一緒にしたい…!」