ちらりと紡の席を見る。



その表情は俯いていてよく見えないけど、いつもならもう帰り支度が終わっている頃だ。




普段とは違う行動に、心臓が痛くなる。




僕はゆっくりと紡の席に行き、




「紡…帰ろうか」




静かに呟いた。