大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

ああ、そうだ。


思い出した。



龍生はあたしにそう言ったんだ。



10年前の、あの初めての出会いの日。


おまえきょうからおれのコブンな、って言われて。

コブンってなに? って聞き返したら。




―――コブンってのはなあ、ヒーローのデシだよ。

コブンがあぶないめにあったら、ヒーローがぜったいにたすけにきてくれるんだよ。



―――だから、おまえがおれさまのコブンになったら、

おれがおまえのヒーローになってやる。


おまえだけのヒーローになってやる。


いっしょー、おまえのことまもってやる。




あのころ、あたしは戦隊もののアニメにはまっていて。


ヒーローという言葉はすごく魅力的に聞こえたのだ。



本当にあたしのヒーローになってくれるの? って言ったら、龍生はこう答えた。




―――ほんとにきまってんだろ!

おれはうそはつかねえオトコだからな。




それを聞いて、あたしは龍生の『子分』になったんだ。


あたしだけの『ヒーロー』が欲しくて。