大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

「…………っ」





叫んだつもりだったけど、衝撃のあまり、声が出なかった。



目の前に立つ龍生の身体が、ぐらりと傾ぐ。


その拍子に、のめり込んでいたナイフが抜けた。


ロン毛は我に返ったのか、自分の行動に驚いたように目を見張っている。




かはっ、という乾いた音が聞こえた。


龍生の口から飛び出した音だ。



龍生は呼吸ができないのか、喉を押さえながら、苦しげに顔を歪めて崩れ落ちる。




「りゅう、せい………?」



あたしはがくりと地面に腰を落とした。



目の前には、胸と喉を押さえて横たわる龍生。




「ちょっと………龍生?」



龍生は力なく瞼を閉じ、ぐったりと顔を俯けている。


額には脂汗がびっしりと浮いていた。



「龍生、龍生、なにしてんの?」



あたしは龍生の身体に手をかけ、揺さぶる。


龍生がううっと苦しげに呻いた。