大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

「………逃げるたあ、情けねえなあ。

オンナができてすっかり軟弱になったんじゃねえか?

眠れる赤龍さんよぉ」



ロン毛が挑発するように言う。


龍生は何も答えない。



二人が一歩ずつ近づいてくる。


龍生も一歩ずつ後ずさる。

あたしも一緒に下がる。



「………あっ」



背中に何かが当たって、あたしは声をあげた。



―――フェンスだ。


これ以上は後ろに下がれない。



龍生もそれに気がついたのか、ちっと舌打ちをした。



「あははー、ざーんねん。

もう逃げられないねー」



つんつん頭がにやにやと龍生を睨みあげる。



ロン毛も歪んだ笑みを浮かべて、ぐっと龍生に顔を近づけた。


額をすりつけるようにして、凄む。



「………てめえ、さんざんコケにしてくれやがって。

覚悟はできてんだろうなぁ!?」