大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

………うそ。


これ、本当のケンカじゃん。



あたしは自分の血の気がざあっと引くのを感じた。



ロン毛とつんつん頭は、あたしをそっちのけにして二人で龍生を攻撃する。



龍生は機敏な動作でそれを避け、受け流し、少しずつ後退していった。


多勢に無勢で殴りかかられているのに、龍生は決して手を出そうとしない。


二人の攻撃をかわすだけだ。



「………や、めてよ………。

何してんの、危ないじゃん!」



あたしの叫びは虚しく響くだけ。



ロン毛とつんつんは、二人がかりで攻撃しているというのに龍生に軽くあしらわれて、怒りに火がついてしまったらしい。


完全に我を失ったように、唸り声をあげながら何度も何度も腕を振り上げる。