大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

「………くそっ!」



あたしたちのもとにたどり着いた龍生は急停止した。


ぜえぜえと肩で息をしている。



「鞠奈! 大丈夫か!?」



つんつん頭に腕をつかまれたまま、あたしはこくりと頷いた。


安心のあまり涙腺が緩みそうになったけど、必死にこらえる。



「………大丈夫。平気。

ごめんね、龍生………」



こらえたのに、声が震えた。


龍生がきつく眉根を寄せ、あたしの腕を見る。



「―――離せよ」



地を這うように低い声で龍生が言った。


つんつん頭はにやりと笑う。



「離してほしいなら、力ずくで奪ったらいいじゃねえかよ。

眠れる赤龍さんよぉ」



龍生はぎろりと視線を鋭くし、もう一度口を開いた。



「その手ぇ離せや。

きったねえ手で鞠奈に触ってんじゃねえ!」