大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

砂煙をあげそうな勢いで突進してくる龍生の姿。


真っ赤な髪が、燃える炎のように揺れている。



「うわっ、赤川!」


「はえーな!」



つんつん頭とロン毛が驚いたように目を剥いていた。


それから、慌てたようにあたしの腕をつかんで、無理やり立たせた。



「鞠奈から離れろーっ、ばかやろーっ!!」



龍生は怒鳴りながら、まったく勢いを落とさず、恐ろしい形相で近づいてくる。



「へっ、誰が離すかよ!」



ロン毛が道端に唾を吐いた。


次の瞬間。



―――ドスッ!


鈍い音。



ロン毛とつんつん頭の間に、ものすごい速さで飛んできたビニール傘が突き刺さっていた。



「………っぶね」



つんつん頭がちっと舌打ちをした。


ロン毛はすさまじい顔つきで龍生を睨んでいる。