大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

そのとき、車内アナウンスが、あたしの降りる駅に到着することを告げた。


あたしは目の前に立つ龍生のシャツの裾をつかみ、つんつんと引っ張る。



「龍生、駅ついたよ。降りなきゃ」



そう声をかけながらあたしは立ち上がり、荷物をもってドアに向かおうとした。


その瞬間。



「―――鞠奈!」



龍生があたしの腕をぐっとつかんだ。



「俺から離れるな、ばかやろう!」



そのまま強い力で引き寄せられて。



「………えっ、ちょっ!」




―――気がついたらあたしは、龍生の腕の中にすっぽりと包まれていた。



背中に龍生の広い胸を、肩に龍生の両腕を感じる。



自分の心臓の音が、驚くくらい大きく聞こえた。



「………りゅ、うせい?」