大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

「もー、痛いってば! 龍生のばか!」


「お前が悪い!」



そんなことを言い合っていると、ふと視界が暗くなった。


誰かが目の前に立ったのだ。



顔をあげると、そこには、めちゃくちゃ鋭い目つきのヤンキーが二人。



「わっ、びっくりしたー」



あたしは思わず声をあげる。


でも、龍生や金森さんや灰谷さんと日常的に接しているからか、あたしもヤンキーには慣れてきている。


というわけで、じろじろと観察してしまう。



前に龍生に勝負(じゃんけんの)をふっかけてきたのとは違うやつのようだ。


金に近い茶髪のロン毛男と、髪をつんつんに立てた男。


うん、まぎれもなくヤンキーだ。



「………てめえ、星高の赤川だよな?」



低いがらがら声でロン毛が言う。


ちらりと横に目を向けると、龍生の眉毛がぴくりと上がるのが分かった。



「ああん? なんだ、てめーはよ」



負けじと凄み返す龍生。


ほんと、ガラ悪い。