大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

「…………」



龍生が押し黙ったまま、じいっとあたしを見下ろしてくる。


その顔が、あたしの涙でうっすら滲んでいる。



龍生はすっと手を伸ばしてきて、ぽん、ぽん、と柔らかく、あたしの頭を撫でた。


すぐに引っこめられてしまった手のひらの大きさと温かさに、あたしの涙も引っこむ。



「………そうか。なんだ………」



ふっと息を吐きながら龍生がうつ向いて、小さくつぶやいた。



「―――龍生?」



首を傾げて呼ぶと、龍生はちらりと目をあげた。


それから、さっと顔を背ける。



「………なんでもねえよ!

ほら、行くぞ!」



「あ、うん!」



今度はあたしに合わせるようにゆっくりと歩いている龍生と並ぶ。



「ねえ、龍生」


「あぁ?」


「その大荷物、なんなの?」



あたしは龍生が両手に抱えている大きな紙袋を指差して訊いた。