大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

「佐伯………」



高田くんに呼ばれて、あたしはゆっくりと目をあげた。


どんな顔してるんだろう、あたし。



高田くんの顔がゆっくりと歪んでいく。


それから、小さく舌打ちをした。



きっと、あたしの反応から、あたしの中途半端な気持ちを察したんだろう。



「………んだよ。ふざけんなよ」



苛立ったような声。


聞こえるか聞こえないかくらいに小さかったけど、その内容がはっきりと分かってしまった。


あたしは冷水を浴びせられたような気分になる。



「………ごめん、高田くん………」



気まずい沈黙が流れた。



龍生は眉根を寄せたまま、黙ってあたしと高田くんのやりとりを聞いていた。



それから、ふうっと小さく息を吐き出した。




「―――ばからしい」



あたしはぱっと顔をあげた。


龍生がちらりと視線を落としてきた。