大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

ぎゅっと目をつむった、そのとき。




「―――まりな!」



突然、背後から声が聞こえた。



聞き覚えのある声。


あたしは目を開き、ぱっと振り向く。



「………龍生!」



気がついたら、救いを求めるように叫んでいた。



見上げると、龍生があたしのすぐ真後ろに立っている。


いつもは威圧感を感じる背の高さが、今日はやけに頼もしく見えた。



龍生は険しい顔つきで高田くんを睨みつけている。


そして、両手に持っていた荷物を地面にそっと置き、ずいっと手を伸ばして、高田くんの手首をつかんだ。



「………っ」



高田くんが痛そうに顔を歪め、あたしの手を解放する。


龍生はぎろりと高田くんを睨んで、低い声で呟いた。




「―――てめえ。

女が痛がってんのに手え離さないとか、最っ低だな………」