大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

「―――佐伯!」



高田くんがすぐに追いかけてくる。


5歩も行かないうちに腕を強くつかまれた。


さっき手をつないだときとは別人のような力の強さで、衝撃と痛みにあたしは「いたっ」と小さく叫んだ。



それでも、高田くんは手を離してくれない。


それどころか、手を引き抜こうと力を込めると、さらに強く握られてしまった。



「………痛いよ、離して………」



ささやくように言ったけど、高田くんの顔色は変わらない。



「高田くん」


「………なんで、逃げるんだよ」



低く押し殺したような声に、冷や汗が流れそうな気分になる。


あたしは無意識のうちに、もう一度つよく手を引いた。



でも、びくともしない。


頭が真っ白になった。



どうしよう。


こわい、こわいよ………。