大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

映画が始まって15分くらいすると、案の定あまり面白いとは思えなくて、だんだんと眠くなってきた。


夕べは緊張してあんまり寝られなかったから。



必死に眠気と戦いながら、ちらりと隣の高田くんを見る。


あたしの視線を感じたのか、高田くんはさっと目をこちらに向けた。


その顔がふいに近づいてきて、どきりとする。



「おもしろいね」



高田くんの声があたしの耳許で囁く。


思いがけない近さにどきりとして、あたしはこくこくと頷いた。



高田くんがにこりと笑って、前に向き直る。


あたしもスクリーンに目を向けた。



そのとき、高田くんが動く気配。


ん? と思っていると、突然、膝の上に置いていた手に触れるものを感じた。



ぱっと視線を落とすと、高田くんの手があたしの手を握っている。