大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

目にうつる光景をにわかには信じられなくて、ぽかんと見ていると。



「おにーちゃん! あそこに変なおねーちゃんがいる!」



突然、小さな女の子が遠慮なくあたしを指差しながら、龍生の袖をぐいっと引いて叫んだ。


あたしは慌てて隠れようとしたけど、そのときにはすでに、ぱっと振り向いた龍生とばっちり目が合ってしまっていた。



「あ、………どうも」



とか間抜けな挨拶をしてみる。



「………まっ、まりな!?」



龍生が驚いたような声をあげた。


叫びを聞いた子どもたちは、



「なんだあ、にーちゃんの知り合いか」


「りゅーせーに会いに来たの?」


「おねーちゃんもこっち来なよ」



と口々に騒ぎだした。



「おねーちゃん、あっちにちっちゃい犬がいるんだよ」


「そうそう! すごくかわいいの。見て見て!」



元気いっぱいの子どもたちに取り囲まれ、あたしは抵抗もできずに龍生のすぐそばまで連行されてしまった。