大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-

あたしはターゲットを尾行する女探偵のような気分だった。


龍生はコンビニの袋をぶらぶらさせながら、迷いのない足どりで歩き続け、とうとう歩調を緩めた。


そして、ある場所へと足を踏み入れる。


そこは。



「公園………?」



まさか、敵対するヤンキーとの果たし合い!?


コンビニで買ったのは、まさか―――武器!?



そこまで考えて、自分の思いつきに苦笑した。


だって龍生は、最強ヤンキーとはいっても、ケンカ最強じゃなくてじゃんけん最強なんだから。



ということは、何か他の目的で公園に来たわけだ。


いったい、なんのために?



そのとき、


「にーちゃん、おせーぞ!」


という男の子の声が公園の中から聞こえてきた。



「おにいちゃん、早く早く!」


という女の子の声も。



あたしは思わず植木の隙間から公園の中をのぞいた。



すべり台、ブランコ、砂場、のぼり棒。


代わり映えのしない公園の隅っこで大きく手を振る子どもたちが5、6人。



子どもたちが笑顔で見つめている先には―――真っ赤な髪のヤンキー、龍生。