ガシャガシャガシャガシャ……。
小さな器具だから、先生が手を動かすと私の手と触れそうになる。
みんなが実験を見てる。
私は一生懸命平気な振りをした。
ドキドキドキ………落ち着け私…。
「…はい!こーやって回すと、電気が作られて電球が光ります!
じゃあー、各班でやってみて。」
先生の言葉を合図にみんながそれぞれの机に散っていく。
「小春ありがと。」
「あ、はい…。」
私の方こそ、ありがとうって言いたい位だった。
大勢いるクラスメイトの中から私を指名してくれて。
大袈裟だけど初めての共同作業……。
名前も呼んでくれて。
泣いちゃうくらい嬉しいよ。
先生、ほんとに私、すっごく嬉しくて嬉しくて。
………胸が苦しいよ。
日に日に先生への好きが大きくなっている。
ドキドキが、体温が、限度なく上がっていく。
授業が終わると、一部の女子が先生とお喋りしながら黒板を消していた。
「小春ちゃん、後は私たちやっとくからいーよ!」
「あ………そっか!ありがとう。」
胸が苦しくなって、無理矢理笑顔を作って言う。
……本当は黒板を消すのも教科委員のお仕事。
私も話したかったのに。
先生の字がどんどん消されていくのを見ながら、
きっかけを無くした私は友達と足早に理科室を出た。

