「勿論だ。
お前と結婚して桜耶と
三人で誰にも邪魔されずに
静かに暮らしたいと思ってる」

ふぅ~

此処まで言われちゃ
今の状況が最悪でも
嬉しくなっちまうな。

『わかった。
其処まで考えてくれてるなら
真剣に答えたなきゃいけないよな。

俺も結婚したいくらい満彦が好きだ。』

二人を幸せにしたい。

十八の餓鬼が偉そうなこと
言うなと世間に非難されても
俺は二人がいないと生きて行けない。

「本当か!?
ありがとうな。」

満彦は俺を抱き上げる。

ゎゎゎ~

確かに身長差は十五㎝くらい
違うが俺も男としてのプライドがある。

『下ろせよ』

腕の中で暴れた。

いくらリビングから
見えないとわいえ恥ずかしい。

「ぁはは、悪い悪い」

笑いながら下ろしてくれた。

二人で料理をして
待ちくたびれているだろ
桜耶のもとへ行き、
三人で夕飯を食べた。

俺は決めた。

『満彦、桜耶
大事な話があるんだけど
聞いてくれるか?』

食休みの間に
そう切り出した。

「マサ兄ちゃん、話って何?」

「おい、柾」

桜耶は無邪気に、
満彦は眉間にシワを寄せて訊いてくる。

『俺はお前とパパと
三人暮らしたいんだけど
此処に引っ越して来てもいいか?』

校長室では、ああ言ったけど、
満彦がプロポーズ紛いな
告白をして来たせいで
気持ちの制御ができなくなった。

「僕はマサ兄ちゃんが
一緒にいてくれたら嬉しいよ」

純粋だなぁ。

四浦の育て方がいいんだろうなぁ。

「俺が駄目だと言うわけないだろう」

二人を抱き締めた。

自分に嘘はつけない。

ずっと、三人でいたいと思った。

**二ヶ月後**

夏休みもそろそろ
終わろとした頃
俺の引っ越しも終わった。

寝室は四浦と二人で
使うことになった。

その他に俺の部屋がある。

前は客間にしていたという。

ということで、
ベッドは寝室へ。

本棚や机などは
元客間に運んだ。

『改めて言うのも
照れ臭いけど
今日から二人ともよろしく』

今日から正式な
此処の住人になった。