「おまえ、柏木美弥とつきあってるのか?」
「うん」

生美がドアの手前で振り向いた。

「いつから?」
「昨日。優君と会った後で告白した」
「彼女は――」

優は美弥が生美の告白をすぐに受けたとは思いたくなかった。
美弥と自分は、確かに惹かれあっていた。それも強烈に。
優にはその確信があった。

その気持ちが透けて見えたのか、すべてを言わないうちに生美が答えた。

「少しの間、悩んでたよ。でも半ば説得してオーケーしてもらった」
「強気で彼女を落とす、それもイブに告白なんておまえらしいな」

つい険のある言葉になった。