恋が都合よく落ちてるわけない

「何だよ、急に」

私は、改めて奏に言った。

「いろんなことで振り回して、
ごめんなさい」

「いいよ、もう」

「奏、ありがとう」

「そんなこと言うと、
また押し倒したくなる」

「冗談は止めて」

「上手く行ったのか?」

「うん」

「散々、焼きもちやかせておいたから。仲良くしろよ」

焼きもち?

「仁志さんに何言ったのよ」

「ベッドで一緒に寝た。君の部屋で…」

「何てことを」

「でも、嘘じゃない」

「だから…口聞いてもらえたかったのか。奏、ひどいよ」

「そんなことで、
壊れるなら今のうちに壊しておけよ。
今からでも遅くない」

「奏は、口が上手いんだから」

「本気だよ、また、2、3発
殴られてもいい」

「奏は、ふざけてないで、
ちゃんと相手を探しなさい」

「わかった。早く行けよ」