恋が都合よく落ちてるわけない

「例によって、
怒りたいのはいくつかあるぞ」

「あの…落合君のこと」

「それは、俺の配慮が足りなかった。
別の事に気をとられて、君のこと忘れてた。だから、俺が悪い」


「私は、無罪放免ってわけ?」

「千鶴を責める気はないよ」

「それは、どうして?私が何しても仁志さん、怒ったりしないの?」

「それが?何かまずいのか?」


「まずくないよ。元からそう思ってるなら…」


「そっか、なら、いい。千鶴?
これは、俺が仕事でやってることだ。
君が何を言おうと関係ないよ」


「じゃあ、今も仕事のために来てるの?」


「会いたいから、
仕事に理由をつけて来た」


「千鶴?怖かっただろ?」
体がふわっと浮いた。


「ええっ?」
怒られると思ったのに、逆に抱きしめられて、驚いた。仁志さんは、私の両脇をつかんで、私を膝の上に乗せた。

「奏の野郎、しめといたから」
仁志さんにキスされるのは、久し振りだ。

さらに体を引き寄せられ、彼の手が私のお尻の辺りから、内股へ回る
モゾモゾと仁志さんの手が動き回る。

「えっ?」
不意に仁志さんの体が離れ、元いた場所に戻された。

「これは、預かっておく。コピーをとるなんてまねしてないよな」

「え?ちょっと、いつの間に?」

ポケットにいれたままになってた。メモリを確かめようとポケットの中へ手を入れた。ポケットの中には何もなかった。

手紙!!

「ちょっと待って!」

「じゃあな」

仁志さんは、そのまま、
ビルの中へ消えて行った。