恋が都合よく落ちてるわけない

部屋の床一面に、
カーペットが敷き詰められている。
カーペットをトントンと足で踏みつける。

呆然としてる私に、

「知らなかったのかい?
まだまだ、詰が甘いな。

多分、カーペットは上に乗っかってるだけだから、どかせば何とかなるよ」


岡崎さんが、私に笑いかけてくれる。

よかった~という、私の心の声が聞こえたに違いない。


西川さんに会いに来てた頃は、
こんなものなかった。


いったい、私は、何をしに来たのだろう。
床の状態も確認しないで。


「千鶴ちゃん、何してるの?早くどこを剥がしたらいいか指示してよ」


「ええ」


「下から元気そうなやつ、5、6人連れてきてるから」

本当自分一人では、何もできなかった。

「はい。ありがとうございます」


「いいよ。何にも出なかったら、残業代、奏につけとくか」


岡崎さんも見てたんだ…
力なく笑う。


私は、西川さんの机の辺りを指した。