恋が都合よく落ちてるわけない


「いらっしゃい、よく来てくれたね」
陽子さんは、重そうなお腹を抱えるように出てきた。

「お邪魔します」
陽子さんに、持ってきたお菓子を渡すとリビングに通され、ソファに座るように言われた。

シンプルで、余計なものがあまり置いてない部屋。西川さんがここで生活してるんだと感じた。

「嬉しいな。千鶴ちゃんが来てくれて」


「本気で思ってるんですか?
私、まだあなたの旦那さん
諦めてないかもしれませんよ」


「そうねえ。もし、そうならこの子が生まれたら、一戦交えますか ?」

「冗談です」

「あら、私取っ組み合いくらい
覚悟してたのに」


「悪いですけど、私強いですよ。
二人の兄に鍛えられましたから」


「まあ、それで須田くんとは合うんだ」


「さりげなく、
須田さんをアピールしてる」


「だって、いい男よ彼」


「はい」


「認めるんだ」


「客観的に見て、そう思いますから」