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「共存主義と言えど俺達の糧は人間の血液だ。無駄な殺生はしないが食事はする。だからマドモアゼル、今は食堂に入ってはいけない」

キッチンで用意した食事をトレーに乗せ食堂前まで来てみれば、小鳥は扉の前でフェオドールに入室を断られた。

「ルカくんも…中ですか?」

「ああ。先程捕まえた人間の血を吸っている。君はキッチンで食べた方がいい」

生々しい場面を想像してしまい身震い。

小鳥は大人しくフェオドールの言葉に従った。

「フェオさんはお食事、しないんですか?」

「ああ。今はいい。地下に戻ってからにする」

そう言ってキッチンまでくっついて来たフェオドール。

彼はキッチンテーブルにトレーを置く小鳥を見つめながら、そっとその背後に迫った。

「……ルカと二人きりで大丈夫?」

「え?」

「無理矢理…吸われたりとか……」

「それはないですよ!ルカくん、食事用のボトルたくさん持って来てますし」

「いや……そうじゃなくて」

フェオドールは後ろから小鳥の手に手を重ねると、耳元で囁いた。

「空腹に関係なく、好きな子の血は吸いたいと思うから…」