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「こちら魔冬氷河。誘拐犯は捕まえた。任務終了だ。全員、学校に戻れ」

仲間と連絡を取る軍学校のエリート。

その傍らで小鳥は状況が飲み込めずオロオロしていた。

「あの…氷河、さん?」

「なんだ」

携帯電話らしき小型の機械を仕舞い小鳥を横目に見遣る。

その流し目がとても色っぽいが、今はトキメいている場合ではない。

「私、ルカくん達のところに帰りたいんですが…」

「お前は馬鹿か?帰すわけないだろう」

「な、なんで…!ですか…?」

誘拐犯から助け出し、小鳥の手足と口を解放してくれた彼だが、自分について来いと強制連行を命じてきた。

捕まえた誘拐犯達のことは野薔薇や漣、ルウトに任せ、今、小鳥は氷河と二人で軍学校への道を歩いている。